年齢とともに悩ましくなってくるのが、目の下のたるみですよね。実際、目の下がたるんでしまうと、途端に老けて見られたり、疲れた顔に見えたりして、加齢感が強調されてしまいます。できるなら、目の下のたるみはできる限り消したいものです。今回は、目の下のたるみがなぜ起こるのか、その様々な原因を解説していきます。
「目の下のたるみ」が進むとどう見られる？
若いうちは縁がない話ですが、年齢を重ねていくに従って、目元というのはだんだんシワが出来てくるものです。目元はよく開閉することからシワができやすい部位ですが、目元のシワができ始めるとともに、目元だけではなく、頬肉の上部、目の下の肉もだんだんと下に下がってきてしまいます。
こうした状態は加齢や様々な原因が折り重なって起こるものなのですが、確実に加齢に伴って進んでいく症状なのは間違いありません。加齢によって顔面にある様々な筋肉の量が純粋に減ったり、働きが弱ったりしてしまうことが世間一般にもよく知られている以上、「目の下にたるみが出てくる＝この人は老けている」という風に認定されがちです。
人は、特に女性はなるべく若々しさを保ちたいものです。そうした中で、目の下のたるみは見た目的にもすぐに加齢や疲れが実際以上に伝わってしまうものなので、そうした美意識にとっては非常にコンプレックスになりやすいですよね。そのまま目の下のたるみを放置してしまうと、そのままシワになってしまい、余計に手の施しようがなくなってしまいます。
「目の下のたるみ」が起こる原因は筋力の低下が主
以上のように、女性の天敵といっても過言ではない目の下のたるみですが、一体なぜ起こってしまうのでしょうか。
主な原因は目の周辺の筋力の低下
目の周りというのはそもそも、骨でいうと空洞になっている箇所です。髑髏をみればわかる通り、空洞となっている箇所に柔らかいレンズ質の眼球が収まっているのですが、その眼球は、眼窩脂肪という全体を包むクッションに覆われています。
眼窩脂肪は眼窩隔膜、眼輪筋によってしっかりと支えられています。特に大切なのは、眼球を支える眼窩隔膜を固定する「眼輪筋」です。眼輪筋は表情筋の一種でもあり、頻繁に行うまばたきをはじめ、まぶたや眼球の様々な動作に密接に関わりを持っている筋肉です。
筋肉は部位を問わず、加齢とともにその力は衰えていきます。眼輪筋も例外ではありません。眼輪筋の力が衰えてくると、眼輪筋が支えている眼窩脂肪の支えられる力が落ちてしまうことで、眼球の重みに耐えられなくなってしまい、やがては前方に押し出されるようになります。これが、目の下のたるみとなって現れるのです。
触ってみるとわかりますが、目の周辺の皮膚というのはとりわけ薄く、その割に細かい動作の数や運動量がとても大きい部位になります。よって、加齢による筋力低下が顕著に現れる部位でもあり、そのために目の下はすぐにたるんでしまうのです。「年齢は目元に出る」と良く言われるのは、こうした物理的な原因も大きく関係しているのです。
パソコンやスマホを長い時間操作していると目の下のたるみに繋がってしまう
目の下のたるみは、加齢による筋力低下が主な原因であると説明しました。また、年齢を重ねると筋力低下のみならず、肌の弾力低下も引き起こすので、余計にたるみやシワの原因となってしまいます。そうした加齢による筋力低下は、年齢を重ねる生き物である以上、ある程度仕方ない部分もありますが、たるみの原因はそれだけではないのです。
実は、近年特にスマホやパソコンなどの情報デバイスを長時間操作することが、目の下のたるみに繋がってしまう危険性が一般的にも叫ばれるようになってきています。それはなぜかというと、スマホやパソコンを長時間操作することによって、知らずしらずのうちに姿勢が悪くなったり、まばたきの回数が減ることによる眼精疲労が起きたり、そうした負担によって血行が悪くなったりするからです。
また、そうしたデバイスの操作中は、特に感情を露わにすることがないので、結果的に無表情の時間が増えていきます。無表情のままであるということは、表情筋を動かすことにつながりませんから、筋肉が固定されて代謝も悪くなってしまいます。
そうして目の周りに老廃物が溜まっていくようになると、姿勢も悪くなっていき、結果的に顔の筋肉が下に引っ張られるようになります。特にスマホ操作時には前屈みになりやすいので、そうした力が促進され、目の下のたるみへと繋がってしまうという仕組みです。
原因はその他にも様々にある
情報デバイスの操作によっても、たるみが起こってしまうことがわかりました。しかしながら、目の下のたるみの原因はそれだけではありません。以下に見ていきましょう。
不規則な生活もたるみの原因に
普段意識を向ける人は少ないでしょうが、日常生活における不健康さも実はたるみに大きく関係しています。
特に、不規則な生活は、慢性的な疲れやストレス状態を招いてしまいます。それはなぜかというと、不規則でバランスを欠いた食生活を行っていると、細胞に満足な栄養が行き渡らないからです。
そうした状態が続く事で肌の状態は悪くなりますし、たるみを防ぐ上で重要な眼輪筋など目元の筋肉にも十分な栄養が供給されないことも問題です。
喫煙は肌の老化を早める
また、喫煙もたるみの原因としてよく知られています。
喫煙によって起こる影響としては、血管が収縮されることによる血行の悪化、肌の弾力を維持する物質「エストロゲン」の減少、タバコによる有害物質の分解に利用されることで体内のビタミンCが減少すること、など様々な弊害が挙げられます。
また、喫煙によって体内に活性酸素が発生すると、コラーゲンの破壊や肌の酸化を引き起こし、これもまたたるみを促進させてしまいます。
日焼けやコンタクトレンズの装着もたるみの原因に？
日焼けやコンタクトレンズなど、矯正やお手入れといった自然な状態に手を加える習慣にも、目の下のたるみに繋がる原因があります。
紫外線を浴びて日焼けすることによって、肌の下のコラーゲンやヒアルロン酸を作る細胞にダメージを受けてしまいます。また、目の下というのは日焼け止めの塗布もおろそかにされがちなので、余計に紫外線にさらされることになります。こうしたことが目の下のたるみを招いてしまうのです。
またコンタクトレンズの付け外しの際に下まぶたを引っ張る癖がある人も要注意です。下まぶたを習慣的に引っ張ることはもちろん目の下へ脂肪を引っ張っているような動作ですし、長時間コンタクトレンズをつけることでドライアイとなり、まばたきの回数の増加や慢性的な眼精疲労など、目元の負担は著しく大きくなります。そうしたことを考えれば、明らかにたるみを促進してしまうことは自明の通りでしょう。
まとめ
以上、目の下のたるみの症状と原因について、一通り解説してきました。なるべく目元の負担を増やすような習慣を減らすことはもちろん、肌の状態を悪くするような不健康な生活をやめて、規則的な生活を心がけることもたるみを防ぐためには大切なことです。まずは原因を理解して、原因を無くしていくように心がけることがたるみ対策の第一歩です。
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